新品のベルトはまだ不完全で
使い倒してクセやシワが刻まれて、手垢で変色し
どうにも小慣れた「ヤレ」感が出てきたときある種の完成の一つがそこにあるように思えます
綺麗かと言えば綺麗ではないでしょうし
くたびれた佇まいですが、それだけ同じ時を過ごしたその物にしかない堂々さが心地よいんです
物が飽和している時代に、愛着にまでいける物を作っていけるよう精進していかなければなりません
GERUGAのプレーンベルト
革の仕立ての基礎だけを切り出したような
それでいて皮革の常識から飛び出したような
発想と基本が融合した面白いベルトが出来たと思います
JANGOが製作したバックルが丁寧で細く繊細ながらも無骨な存在感で世界観をより高次元にしていると思います
何度も繰り返しやってきた基礎の仕立てを、今までやったことがない分量をこなすことで
否が応にも露呈してしまう慣れの怖さや出来るという驕り
目を背けたくなる自己の弱さと真正面で対峙しながら物作りと向き合えた時間でした
スタッズワークの優美さの下で地道なベースコンディションがどれだけ大事かを身をもって再度叩き込む良い時間でした
レザーワークは本当に奥が深い
日々勉強です
金沢のjetstreamATTACKに遊びに行かせていただきました
「遊び」と言うのはこういう場合建前であり、本来仕事してて然るべきですが、文字通り遊び尽くす始末でして・・楽しかったです。。
初めて訪れた場所に温かく迎えてくださる方々がいて、そこにある輪の中で嬉しい気持ちや優しい気持ち、そして笑顔で居れたことに感謝いたします
大袈裟な言い方になりますが、物を作る時間は生きる時間を削りこしらえる事です そして作り出した物は自分の分身です
それを介し人と接する時かっこいいも悪いも全て等身大の本当を見せる以外無いようにも思います
脚色しても大きく見せても飾り立てても、きっと人には判ってしまう
ただまあ時に恥ずかしく、まだまだ未熟な自己をさらすのに抵抗がないわけではありませんがそれもまた自分ですね
良縁が永く続きますよう――――