カテゴリー別アーカイブ: works

OIL CORT

一塗り目はレザーがどのくらいオイルを吸うかを見極めるために薄く塗ります
その際、革の文様が浮かび上がるのですが、それが妙にきれいだなと。。

荒らすか慣らすか

ヤスリがけは非常に重要な作業の一つです
ただヤスリをかけることで表面の繊維の結合はボロボロと壊れていきます
ヤスリがけをしないという考えも間違いではありません

ただ別の目線でとらえれば、繊維の結合を荒らしたところに根元から次の工程であるコバ剤(断面を仕上げるときに使う調合した薬剤)を染み込ませて根元から綺麗に撫で付けれるという利点も存在すると思っています

整髪料を表面だけにつけるよりも根元からつけたほうが撫で付けるのには好都合だということと同意です

他にも様々な理屈はありますが、何事も加減が大切です
かけすぎない良い塩梅を見極められるかが次の工程の良し悪しを決めます

オイル入れ

レザーに加油する場合、通常は表面からオイルを入れますが、裏面から入れます
表面ギリギリまでロウが入り込んでいるために奥まで浸透していきません
温めたオイルとロウを混合したものをスポンジブラシで数回に分けて塗っていきます
ひろげたティッシュの端に水滴を落とすと自然と濡れた部分が広がっていくように、オイルもレザーの中で油分量の足らないところに移動していきます
入れる量もオイルの暑さもレザーによっても見極めながら適量を考えることが大切です

すべては鞭のようにしなるベルトにするため
大切な作業の一つです

断面を仕立てる

革の断面を「コバ」と呼びます
ベルトにとってと言いますか、大きく言えば革製品にとってこのコバの処理は非常に重要な工程の一つだと思います
断面を切りっぱなしでは無骨さは出ますが使用を重ねれば品質に大きく差がうまれます
付ける時も外すときも、またまた用を足すときも頻繁に触られているのがこのコバです

今までこのコバの処理は幾度となくその工程を見直し失敗に失敗を重ね、数々の手法を試しました
コバの断面を削ぎ落す角度と幅
ヤスリの番手の組み合わせとヤスリ方
革によって違うオイルの入れ方
コバを磨くための薬剤の試行錯誤

まだまだ書ききれないほどにコバの処理には悩まされ、活路を見出しまた悩むを繰り返してきたと思います
それはこれからも続きますし終わらせた時が革を触るのを辞める時なのだとも感じます

とまあ綺麗にまとめたつもりですが、難しい工程を意地になって巧くなりたいとムキになってやり続けただけなのかもしれません(笑)

BOX

ベルトやウォレットを入れる箱は手刷りのシルクスクリーンでロゴを刷っています
業務的に作業をこなしているというより、むしろ楽しんでプリントをしています

しっかり寸法を合わせて全て同じプリント位置になるように規則的にプリントする・・のではく、思うがまま刷っているので全て違う仕上がりになっています

思えば名刺も自分で出力しカッターでひとつひとつ切っています
オリジナリティを追求・・とかではなく単純に自分の癖だと思います

それとこれは要らぬことなのかもしれませんが、箱の裏にいつも手書きでメッセージを書き込んでいます

これもまた癖でしょう(笑)

ヌメのメンテナンス

使い込まれてエイジングが進んだレザーのメンテナンスです
ナチュラルのレザーは育てた風合いを残すならば、表面にオイルを塗るのは必ずしも正解ではありません
レザーの色が極端に濃くなり、急にダークブラウンになってしまう事があります
その場合表面を消しゴムや練消しゴムで汚れを取って、裏から表に響かないようにオイルアップさせます

あとはやれたコバの再処理です
一度ヤスリを軽くかけてコバをもう一度荒らしてから再度制作する時と同じ工程を施工します

綺麗にするメンテナンスと長く使うメンテナンスは似ていて非なるものですし、キーになるのはどうしたらニーズにこたえられるかの選択だと思います

全てはまた愛着を持って永く使いたいと思ってもらえることが重要です

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BELTLOOP

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ベルトループには決まった型がありません
さらに言えば自分の気まぐれでデザインがその都度変化します

注文の際、特別な指示がない場合、そのベルトに合うようなデザインをその場で描きます
顔が見える方の場合は、その人をイメージしながら制作し、型がない部位でしか出来ないファジーさを楽しんで作業しています

この「遊び」の部分が、よりオーダーメイドをよりイメージに沿わせる事に一役かっていると考えています

剣先

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剣先の切り方には2種類あります
左は昔の切り方で今はGAVIAL用にだけ使います 右が今の切り方です

一般的な剣の先端のような丸めた先端は用いません
スクエアの鋲と相性が良くないと思うからです

それと、まああまり口には出しませんが
「日本刀」
そのイメージでもあります
鍛錬にたたいた鋼 熟練した技と見極め 培ってきた伝統や積み上げた知識

その全てにおいて誇りにも思える「匠の粋」に少しでも近づきたいという願いも込めています

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革の厚みはスタッズの爪が通る限界値に設定してあります
なので写真のように折り返す部分が顔を出すのは0.2mmくらいです

グラインダーで削って鋭利な先端にしたペンチで爪をとらえ内側に曲げこむのですが、これが手首に負担となり苦労する部分です
時には手首が熱を持ちアイシングしながら断続的に作業をします

厚みのある「しなる革」でベルトを作るのには多くの意義があります
品質を守るためにもこの苦労は必要です

いいものができた時の喜びで大半の苦労は忘れ、報われてはいますが(笑)

不規則進行

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見栄えの悪い不規則な穴開けですが、それでも目に心地よく見える進行でなければなりません

手に取った時よりも
平たく置いてみた時よりも
巻いたときに人に綺麗に見られる配列が重要だと考えます

服からのぞいたベルトの一瞬が人を引き付けるデザインでありますようこれからも研究です