ハイブランドのように持つことにステータスがあるわけでもなく
ファストファッションのような安価で毎シーズンの最先端の流行が反映されているわけでもなく
プレミアが付き高値で売り飛ばせるわけでもなく
人に言っても「聞いたことないな」と言われ
ましてや革小物だから服に隠れて見えない始末で
今一度
今一度自問自答で問う「物の価値」
精一杯詰め込んだ自分なりの価値が、少しでもその人の価値になれるよう
日々積み上げていくだけです
1から10まで一人で完結できるレザーの仕事は、言い訳の余地なく下手も上手いも努力もサボるも自在です
黙々とパッとは終わらない長時間作業の連続ですので、どうしても内に内に気持ちが入りやすく「商品」としてではなく「作品」を作るような心情になりがちです
仕事に納得がいくまで向き合うのは大事ですが、いつも思い返し正すのは商品の枠を出ないということです
自分が気に入るより大事なのは、気に入ってもらえるものを作ることです
技術の部分は最高傑作を作るべくの「作品」でもあくまで良し悪しはお客さんが判断する「商品」です
自己完結・自己評価は「作品」では1番ですが、「商品」ではそれは2番です
人に渡り、使いこまれアジが出て、その人の思い入れが入ってこそ自分の中では完成します
作品より商品のほうが難しいですがそれでこそですね