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TIBETAN TIGER RUG

昔、よく通っていた古着屋で薄暗いレジカウンターの裏にこのチベタンタイガーラグが掛けられていました

古着屋の雑多な空間と独特な古着とお香の匂い そこに鎮座する愛嬌のあるこの虎に惹かれたことを思い出します

チベットヒマラヤ信仰の中で虎は守護神として祭られていました 本来は本物のトラを敷き革にしていましたが、19世紀イギリスの統治下で虎の毛皮は使用禁止になり以後このタイガーラグが生まれました

チベットの高僧の敷物としてこのラグは、ウールの毛糸を職人が半年以上の時間をかけて肉厚の絨毯に仕立てたものです

最近はシルクで織った高級な品も出ているようですが、本来、床冷えする高所のチベットで暖をとるための絨毯はウールであったと思います

縁があり、うちに迎えることとなり嬉しい限りです 大切に使おうと思います

どこに向けて放った矢なのか?

自分のページなので持論を書き並べますが・・

デザインやプロダクトなんてものはあくまで「我」です 個性が紡ぐ先に作品または商品があるのであれば表現は「我」です

もちろんこれで商売を生業にしている以上、売れてくれてなんぼなのですが、売れることをハナから想定してモノを作ったとしても個人的にはそれはどこに向けて放った矢なのか分かりようがないと思っています

「我」なので人に見せれば好きや嫌いがあって当然

アクが強ければより一層それであると思うんです

自ら作り上げた偏屈なものを喜んでくださる少数の方がいてこそ自分は長い事これを生業にできているのだと思います

最近この手の質問が続きまして、根本、ただの偏屈な鋲ベルト屋ですので、その他の商いのことは分かりかねます

季節を知らせる風

今、外でキンモクセイの匂いが混じった風が通った

忙しさを理由に通り過ぎた時間に気付き、ハッとする

油断できない状況が続いているけれど、個人としては元よりやれることは少ないもんで、単純に作り出していくだけです 

思うことはいろいろありますが、今日もゆっくりとではあるけれど手を動かしていこうと思います

BUCKLE

形状で主張の少ないバックルを使用するのはそこにあまり我を持たさず、あくまでも馴染むものを使いたいという意向からです

大昔に馬具として使用されていた物にピンを後からつけたものなどを使用してきましたが、そろそろまた違ったバックルを使ってもよいのかなと思っています

シンプルで比較的軽量なデザインを探してみようかと

手染めならではの

革の表面だけを染めることを「丘染め」といいます

メリットは革の側面が染まらずにコントラストが出ること、あとは比較的安価で染めることができることです

デメリットは表層しか染まっておらず、経年により色の抜けがあること

 

 

革をドブ漬けのように芯まで染めることを「芯通し」といいます

メリットは深く染まるため色抜けがしにくいこと 油分が安定すること

デメリットは大掛かりな作業になり染料や道具が多く必要なこと 革がワントーンになるため表情が出にくいことです

 

今、ずっと挑戦しているのはこの2つの染め方のメリットを持ち合わせた染色方法です

断面のコントラストを残しつつ、簡単には抜けない層まで染め上げること

一応の完成は見えましたが、まだ改良点があると思い、良い意味で疑問を持って作業にあたっています

適度に温めたオイルとアルコール濃度を変えた数種類の染料のバランスがキーです

また判り切ったことですが、革ですので染料の吸い込みやすい部分とそうでない部分があります

ここも目分で調節しなければ、断面が綺麗に仕上がりません

革は何年触っても、そう簡単に操らせてなんかくれません それどころが知れば知るほどより底などないような気すらしてきます

単純に楽しい なんて綺麗には言えないです

 

 

話しながら吸うたばこの風景

今日は久しぶりに作業台に向かって製作にいそしむことができた ここ数日は訳あって外に出ていることばかりだったので、工具に触る手が少し浮つく

夕方、友人がふらっと現われ、お互いの近状を笑話を交えて話をした お互い変わってないようで、それでもよくよく見れば立ってる場所は刻々と変化していて、そんな中小さな夢の話や、やりたいことなど相も変わらず年を重ねた二人がキラキラした話で盛り上がって。。 それが小恥ずかしくもあり、それでいてよい時間だったなぁと思う

数日前も新しい仕事に就いた友達の希望と不安を持ちながらも前に進むしかないなんて話とか、近くの古着屋とチャンスは降ってくるから落ちていく前、そのタイミングで勇気を出して手を伸ばしてつかむもんなんだよな なんて話を立ち話してみたりとかで。。

生きていればみんないろいろあるよ 頑張ってりゃなおさらあるよ

大事なのはそんな事柄に振り回せてたり、転んだり恥かいたりしながらもこうやって笑いながら話せるってことだと思った

止まらぬ進化

いわゆるハイテクスニーカーの進化が目まぐるしい

あくまで個人的見解だがここ1年2年の進化が昔の10年を凌駕する勢いだと思う

2年ほど前に買った高機能スニーカーが実に履きやすくこの上ないもののように感じていたが、昨日買ったスニーカーはその数倍上の履き心地に只々驚く

足が疲れにくいこと 楽に走る、歩く  その周辺の事柄を科学と技術によってのアップデートが実に加速度的で感動すら覚える

色鮮やかな近未来的なカラーリングにはまだまだ抵抗はあるし、たぶん周りにもそういう方が多いような気がするけど、単に追及された今のスニーカーを手に取ってみてほしいと思う

過去を積み上げた先の今、数ある研究の失敗と成功の先 その現時点での最高の答え

見習うべきことがたくさんあると思った

染色する革

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染色を施す際、色味を一定に仕上げるには様々な条件があります

革の密度・日焼け具合・オイルのムラ・地の色味などです

特にこの革は地が白くきれいな分、日に当てていなくても変色していきます

湿気の少ない暗部で保管していますが、それでも変化を遅らせるのが精一杯です

一番良いのは鮮度の高いうちに加工するに尽きますね 本当まるで生き物です

GAVIAL POPUP SHOP

先日行われた GAVIALのPOPUP

いつも思うことなのですが、GAVIALのイベントは今まで自分が顔を出してきたこういったイベントとは雰囲気が異なります

言うなれば実にアットホーム やわらかい雰囲気です

買いやすく、居やすいし、なんせ展示会特有の少しピリッとした空気が微塵もない

フリマやバザーのような敷居の低さにいつも驚きます

楽しさや優しさを優先すればこうなるのでしょうが、これがなかなか出来ないことだと思います

毎度、目からうろこ いろいろ考えさせられます

GOSLOWGO 発送開始

お待たせいたしておりましたが、昨日から発送開始しております 到着までもう少々お待ちください

服作りは単純に楽しいです(とはいってもプリントteeですが)

最近思うことなのですが、今の感性のまま、あと何年仕事ができるのだろうかと考えます もう折り返し地点はとうに過ぎていて残された時間に限りがあります

THUGLIMINALにとって大切なこと 守ってきたこと ブレずにに追い求めようとしてきたこと これらのアイデンティティが大切だった時期もありますし、今でも守っているスタンスはあります

ただもっと自由に、肩の力を抜いて仕事を楽しんでいきたいと最近よく思います

表現を商売にして楽しんで続けていけるってことを体現してみたいものです