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命を頂く

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少し重い話になるかもしれません―――――――
写真は依然訪れた姫路のタンナーさんで撮らせてもらった、塩漬けで保存してあるまだ血肉や毛がついた牛の皮の写真です

何枚も何枚も重ねおいてあるそれは、相応の死臭を放ち、いくつもの死体が積み上げられていて異様な光景でした
正直、人は誰もがこういう場面を避けたいものです
自身もそれにならい本心は気分の良いものではありませんでした

ただそれでこその旅でした
気分が悪くなるほども胸苦しさを感じに行こうと思っていました
その上に、というかこの過程の上にに成り立つ仕事をしているので知らなくてはいけない事だと

世の中に無駄に使っていいものなどありはしませんが、革が生き物から頂いている「命」なんだと頭でではなく心から理解するには本当に勉強させていただいた経験の一つです

頂いた命に恥ず事の無いよう、今出せる精一杯の技術と気持ちで永く使っていただける物を作っていきたいと思います

大きな山

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さきほど久しぶりに大きな仕事の山を越えました
もはや万年癖となっている手首の腱鞘炎と
スタッズをねじ込み過ぎてタコが出来たところに絆創膏代わりにマスキングテープを巻いて作業を続行する状態で――――――――

常々ですが自分の制作はなかなか終わりが見えません
時間と手間を惜しむことは出来ないのでいつもゴールははるか遠くです
それでも当たり前ですが必ず達成するときは来るわけでして、ひとり達成感をかみしめます

大きな山を登った先に見えるのは、もう目の前に来ている次の山
自分が設置した山なので、登るだけなのですが・・・

今は少しだけゆっくりとコーヒーでも味わうつもりです

CHAIN

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「チェイン」

つなげるという意味で使っています
90度でも45度でもない角度で進行する新しい試みのモデルです
人の目は曖昧な角度のものを不快に感じることが多いものです
しかし、限られたベルト幅でのキャンバスに施すスタッズワークに、この曖昧な角度が可能性の突破口の一つだと昔から思っていました
ただその不快さを払拭するのは困難で、まだまだ腕が未熟だと思い知らされるばかりで―――――――

ここにきてようやく納得できるものが仕上がりました
星座のような、スターダストのようなイメージですが、知識や経験、時間も全てつなげてできた事に敬意をもって「CHAIN」

写真ではどうも伝わりにくいのですが、このベルトは人に巻かれて立体で見て初めて意とした見栄えになるようです

作りたいものを作る

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楽しいと思えるかどうかが判断基準になり
作りたいものを作りたいだけ作る
やりたいことをやりたいだけやる

どうもそれしか出来ないようでして

様々不自由もありますが、自信をもって物作りに日々勤しむには自分には必要な事です

剣先

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剣先の切り方には2種類あります
左は昔の切り方で今はGAVIAL用にだけ使います 右が今の切り方です

一般的な剣の先端のような丸めた先端は用いません
スクエアの鋲と相性が良くないと思うからです

それと、まああまり口には出しませんが
「日本刀」
そのイメージでもあります
鍛錬にたたいた鋼 熟練した技と見極め 培ってきた伝統や積み上げた知識

その全てにおいて誇りにも思える「匠の粋」に少しでも近づきたいという願いも込めています

納品ラッシュ

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ここ数日納品を立て続けにしています とは言っても皆さんに大分待たせての納品です
いつもの事ながら待たせて申し訳ない気持ちですが、優しい気持ちで受け取ってくださり嬉しい限りです

本当にいいお客様ばかりで、実に恵まれた環境で仕事をさせてもらっていると実感します

作っているときにそのベルトを渡す相手を想います
喜んでくれたらいいなぁと似合ったらいいなぁと黙々とした作業の中で何度か考えます

そして最後は逆に渡すのが惜しくなるような精度で完成させたいと――――――

感謝の気持ちは言葉より自分がより技術も発想も向上し、良いものを作れるよう切磋琢磨することでお返し致します

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KEYHOLDER

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革は生き物で、命を頂いて物作りをしています
無駄のないよう使い切りたいと常に思いますが、どうしてもクオリティを考えると製品にするに至らない部分も出てきます
それでも極力捨てずに試し打ちや染めのテスト、オイルの浸透具合を見たりと何かに役立てようとしています

ベルトというのはある程度長い要尺を必要としますが
キーホルダーは細かく無駄のないようにレザーを取る術として最適です

真鍮無垢のホックとDカンはスタッズと同じ経年経過をするので、同じ年の取り方をします

一生モノ

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作業と作業の合間などに思い出したかのように日頃履き倒しているブーツの手入れをすることがあります
このブーツとは10代からの付き合いで永い時間を共にしました

「一生モノ」
タフなレザーギアにこの称号が付けられますが、それは放置していても一生使えるということではありません
むしろ細かく面倒を見る必要があるのだと思います
古いものこそ手を加えてコンディションを保つ手間と愛情が必要です
それで初めて一生付き合えるかどうかというステージの入り口に立てることだと考えます

古いバイクをノーメンテで乗り続けないのと同じことですね

ましてやこういう心意気がなければ愛情もプライスレスな物の価値もその上に乗せることは出来ません