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ヌメのメンテナンス

使い込まれてエイジングが進んだレザーのメンテナンスです
ナチュラルのレザーは育てた風合いを残すならば、表面にオイルを塗るのは必ずしも正解ではありません
レザーの色が極端に濃くなり、急にダークブラウンになってしまう事があります
その場合表面を消しゴムや練消しゴムで汚れを取って、裏から表に響かないようにオイルアップさせます

あとはやれたコバの再処理です
一度ヤスリを軽くかけてコバをもう一度荒らしてから再度制作する時と同じ工程を施工します

綺麗にするメンテナンスと長く使うメンテナンスは似ていて非なるものですし、キーになるのはどうしたらニーズにこたえられるかの選択だと思います

全てはまた愛着を持って永く使いたいと思ってもらえることが重要です

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季節のにおい

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この時期は新緑の季節でいつもはしない草木のにおいを鼻に覚え気持ちがいいです
夜にゆるくバイクに乗って馴染みある場所などにただただ流すのですが、それもこの時期はまた格別

でも夏の暑い日の夜もまたあれはあれでいいです
夜のにおいが濃いというか・・まあ 匂いの話ばかりですが(笑)

保守と固執 革新と柔軟

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一つのものをじっくり見ていなければ気付けないことも、逆をかえせばそれしか焦点が合わず、広い視野で全体像が見渡せないという諸刃も備えています
自己満足から抜け出し、商品を作るんだと考えるようになった時からこのバランスの調和もまた一つの課題として残り続けています

研ぎ澄ました先にこそ見える理屈はもちろん大事ですが、広く時代の空気感を把握し自己表現と調和させることも同じく大事です

永く同じ仕事をしているとその切り替えのスイッチは接触があいまいになり「カチッ カチッ」とはなかなか切り替えられません

忙しくなろうが手隙だろうが いつもの作業や新しい試みの時でも落ち着いた心理で考えられるようになりたいですね

2015 tee hammer eye

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この時期恒例のTシャツが完成しました
今年は15周年ということであと何型か制作する予定です

思い出したかのような話をしますが
そもそも鋲ベルトは万人受けするアイテムではありません
アクの強いアイテムを個性でねじ伏せて着こなすものです

洗いざらしで無造作に積み上げてある古着のバンドteeの一番上を手につかみ、いつものパンツに通したままの鋲ベルトで出かけていたあの時――――――――――――――――
そんな原点を思い出すデザインです

15周年にして最もアクの強い万人受けしないTシャツですね

同じ時間

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人にとっては汚れ やつれ
人にとってはアジ エイジング

捉え方は様々ですが物も歳を取ります

大事に思い、大切にすることでそのものの価値はプライスレスなものへと変わります

自分と同じ時間を多く過ごしてきたものに是非愛情をもっていただきたいです
願わくば子息が大きくなった時に渡してあげれるような そんな一つになってくれればこれ以上はありません

大量消費 大量生産の世の中で どうあっても消えてほしくない「ものを大事に思う心」
その一端を担えるならば苦労も苦労でないのです

やれることをやれるだけ

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やれることをやれるだけ
やりたいようにやれるだけ

日々の積み上げで今があるので
未来もまた積み上げた上にあります

それが望むべき場所であるよう
こつこつと積み上げていくわけです

大きな変化や環境の移り変わりで凛として対峙するためにも
日々の積み重ねが動じない自信に変わるよう目の前のことをまず納得させます

GAVIAL 1st model full black

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いつも一つの頭で考えて結論を導き出すところが
人と組むという事は頭が二つになるという事で
それはこびりついた発想の常套手段をいとも簡単に壊してくれるような反応も起きたりします

このベルトの配列は潔いです
今思えば単純さゆえにもっと手仕事を加えたくなったのを覚えています

しかし中村達也氏の腰に通ったサンプルを見て複雑さが美しさではないことを目の当たりにします

初めて氏の自由な発想に触れた時の 初めてgavialと組んだ時を思い出します

PAVEMENT full black GAVIAL

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ベルトの幅に制限がある以上
鋲ベルトのスタッズワークをする以上
そして納得するまで熟考をかさねる以上
そう易々とは新しいデザインというものは出てはきません

デザインは決して使い捨てではありません
一度好きになってくれれば飽きることなくずっと好きでいてくれるようデザインを起こしているつもりなのでなおさらです

過去GAVIALとPAVEMENTを発表しましたが埋もれて手に入らなくなる物になるよりも新しい提案を加えて再発表しようという事になりました

FULLBLACKは文字通り真っ黒ですが動きや光見る角度によって、はたまたその人の捉え方によってもざまざまに変化する「黒の余白」があります

こちらからの押しつけがましい説明や提案よりもぜひ手に取って自分なりの意味付けや発信があると嬉しいですね