ハイブランドのように持つことにステータスがあるわけでもなく
ファストファッションのような安価で毎シーズンの最先端の流行が反映されているわけでもなく
プレミアが付き高値で売り飛ばせるわけでもなく
人に言っても「聞いたことないな」と言われ
ましてや革小物だから服に隠れて見えない始末で
今一度
今一度自問自答で問う「物の価値」
精一杯詰め込んだ自分なりの価値が、少しでもその人の価値になれるよう
日々積み上げていくだけです
1から10まで一人で完結できるレザーの仕事は、言い訳の余地なく下手も上手いも努力もサボるも自在です
黙々とパッとは終わらない長時間作業の連続ですので、どうしても内に内に気持ちが入りやすく「商品」としてではなく「作品」を作るような心情になりがちです
仕事に納得がいくまで向き合うのは大事ですが、いつも思い返し正すのは商品の枠を出ないということです
自分が気に入るより大事なのは、気に入ってもらえるものを作ることです
技術の部分は最高傑作を作るべくの「作品」でもあくまで良し悪しはお客さんが判断する「商品」です
自己完結・自己評価は「作品」では1番ですが、「商品」ではそれは2番です
人に渡り、使いこまれアジが出て、その人の思い入れが入ってこそ自分の中では完成します
作品より商品のほうが難しいですがそれでこそですね
あまりない事なのですが、意識が新作の型起こしにむいています
自分は新しいものを生み出す作業は大げさに言えば天啓に近く、絞り出すものではありません
日々目にしたもの 書き留めたものやら写真を撮ったもの いろいろなミックスがあってはじめて引き出しから出して考察します
落書きのようなデッサン
パソコンでの型紙作り
レザーに配置してスタッズの配色を見る
全体像を見るためのサンプルつくり
だいたいですが4つの段階をクリアできて初めて「新作」なので、途中埋もれていったデザインも数あると思います
時には埋もれていったデザインも引き出しから出してこね直します
今回の新作に対しての何となくの自分のテーマは
「無骨」 「ふと見えた時の存在感」 「引き算の後に」
何のことかさっぱりでしょうが、今何となく目の前にある絵具にはそう書かれています(笑)
今回はすごくニュアンスなお話で抽象的ですが・・・・・・
昨今 「売れるもの」が主流となってきています
では皆「売れるもの」を意識して作らなければなりません
残念ながら売れなければ飯は食えず、仕事というところまで昇華できないでしょう ごく当たり前な事と思えます
しかし売れることに焦点が集まりすぎて、それこそが終着点になっているようにも思えます
みな売れるものを求め、売れるものを作ります
この輪廻はもう何周もまわり続け、大量に宣伝され、大量に誕生し、大量に破棄されていきます
自分はずっと 1対1 の商売をさせていただいてきました
そこで強く思うのは「買いたいもの」を作り続けたいという思いです
見て、触って、巻いて、話して 買いたいと言ってれる
巻いてて、よかったから また見て 話して また買いたいと言ってくれる
すべてはエンドユーザーが良いねと思えるものを提供できるかどうかだと考えています
そのためのクオリティを上げる努力
そのためのメンテナンスです