カテゴリー別アーカイブ: diary

価値

気に入って手放せない愛着ある物
それが自分が信じれる「価値」です

初めて手に入れたお気に入りのブーツを手入れして眺めている時間が好きなように
そのようなものを作れたらいいなといつも思います

価値観という言葉が時に人と違う事を指し示すように「価値」の置き場所は人によって様々です

物が飽和し、流行廃りは細分化し速度は増すばかり
すたれて消える物や事 突き詰める間もなく上塗りされる新しい価値観

若い人は出る杭にならず、右に倣うのが楽な時代だとも聞こえてきます

今一度考えさせられます 価値とはなんだろうかと

突き抜けるときはいつも

ずっと作業を黙々と

ただ黙々と手を動かしていると不意に
「このやり方でいいのだろうか?」と

なぜ数年何の疑問も持たぬことに突然天啓の如くそう思うときがあります

ただこれが辛くも面白くもあるところは
答えではなく
ただの疑問の域を出ない事です

いつも答えは疑問の中から

まとまると気付く

最近はずっと制作の連続でひっきりなしに作業に追われています
普段は気に留めない小さな工程もその数がまとまると腕の筋菊が悲鳴を上げるようなこともしばしばでして・・
単純に年を取ったなぁと実感します

一つ一つのクオリティを落とさず作業することも、ごく当たり前の事ですが何十個も繰り返せば悪い意味での「慣れ」が生じることもあると思い、その度にチェックを入れて作業に臨んでいます

当たり前だと思う事も幾度となく繰り返してきた作業でも慢心せず疑ってかからねばと思っています

革を漉く

ベルトのバックルを取り付ける部分の革を薄くするため、「漉き(すき)」という工程を施します
革の柔らかさに個体差があるため時間はかかりますが、その都度見ながらできる手動の漉き機を使用しています

漉きこそがレザークラフトにおいて最重要という方がいるほど、地味ですが大事な作業です

それと桜の時期でした
桜は花にもちろんのごとく目がいきますが、この木の黒さが桜を引き立てているんだと個人的には思っています
もうそろそろバイクも気持ち良い時期が来そうです

オイルメンテナンス

通常革の表面が乾いた時には汚れをふき取り、オイルを入れます
しかしオイルアップするとナチュラル(ヌメ)の場合表面の色味は濃くなります

育ててきた風合いを一気に加速させてしまうのでいつも使っている方と相談しながら決めています
色味を変化させたくない場合は裏から温めたオイルで薄く数回に分けて塗りこみます
その後革を動かしながら様子を見てオイルの量を加減します

こう文章にしてしまえば単純ですが、オイルの量や温度にはいつも注意しています

受注終了

31日にて新しいデザインの受注を終了しました
只今生産中ですので配送まで今しばらくお待ちください

ありがとうございました

WEBSHOPでもどうすればもっと「温度」が伝えられるかこれからも模索してみようと思います

受け取り手の判断や解釈はまぎれもなく自由です
しかし、いやだからこそ作り手の思いや温度も伝えようと最大限工夫しなければなりません
そもそも「通信販売」に対して数多くの疑問を持ち合わせている自分が納得できないのです

気持ち悪い言い方にもなりますが、通信販売でも「体温」みたいなものをもっとどう届けれるか  

それがこれからも課題ですね

受注受付最終日

本日31日新作の受付最終日です
WEBSHOP

あらかた服に関する作業は一段落し、また次の作業に移ろうとしています
なにぶん目の前の事に集中しないと気持ちが落ち着かず、複数の事を同時進行でこなせる性分ではないので、納得がいくまで向き合ってから次の事に手を伸ばす何とも不器用極まりない方法ですが、これもまた自分だと思いまた日々の作業に戻っています

虎目

加工前の皮革を見て、強度の弱そうな部分や堅牢度にかかわる傷は避けて裁断します
その時にある程度の革のシワや血筋も確認できますがオイルを入れて数日放置して初めて出てくる文様があります

正確な呼び方は存じていませんが自分は「虎目」と呼んでいます
虎の模様が浮かび上がってくるのですが、表面上の凹凸もなく強度に問題もありません

100本に1本くらいこの「虎目」を見つけられるので、ある意味貴重な部分ですね

この虎目 経年経過をするとさらにそのコントラストが強まり、実に美しい佇まいです
残念ながら狙って出てくるものではないので当たれば幸運ということで(笑)

どうして好きと聞かれても

幼少期 実家が山の上にあって、その家の更に上に上がると大学がある環境で育ちました
息を切らし自転車で坂を上がる横目を大学生が原付などでさっそうと過ぎ去っていくのを羨ましく思うのが、後にあこがれる対象に変わっていきます

最初に手に入れたのは先輩が25000円で譲ってくれた原付
はじめて所有した原付のシートの上にまたがっていると、どこまででも行けるようなそんな大きな気持ちになったことを覚えています
その後いろいろなバイクに乗っていきますが、この原付のシート以上の高揚感は抜き去ることが出来ません きっとこれからも・・

夢の無いことを言うつもりはないのですが自分にとってバイクは単に「移動手段」
夢がなさすぎるので付け足せばバイクを含んだライフスタイルが好きなんだと思います

聞かれればそう答えますが、どうにも説明できない求心力がやはりバイクにはあるようでその言いようのない魅力があることは確かです
走っているときの移りゆく外の匂い
アクセルをあけた時のふりあがる振動など

どれも決め手に欠ける「これだ」と言い切れない魅力がここに書ききれないほど思いついてしますのも説明が尽きませんね・・

結局

すごく好きなんだと思います