革質の良いヌメの革が手に入ったので手染めで黒と黄色を
厚さ・しなり。程よい柔らかさ ベルトとして非常に良い革です
黒は10回ほど黄色は8回ほど重ねるように乾燥と染めを繰り返しました
染めすぎても好みの色は出ないし、染めが浅ければ退色してしまうので良い塩梅を見ることが大事ですね
革質の良いヌメの革が手に入ったので手染めで黒と黄色を
厚さ・しなり。程よい柔らかさ ベルトとして非常に良い革です
黒は10回ほど黄色は8回ほど重ねるように乾燥と染めを繰り返しました
染めすぎても好みの色は出ないし、染めが浅ければ退色してしまうので良い塩梅を見ることが大事ですね
革には個体差があります
ベルトとして切り出した部位でも、その革自体にも様々な個体差があります
マシンメイドのように同じ力加減や同じオイルなどの分量で作業すれば、それこそ出来栄えに大きな差が生まれてしまうものです
それを埋める手立てこそが「手仕事」です
1つの正解で100本作るのではなく、100本作れば100個の正解を手仕事で施します
ただしその正解はあくまで自分自身の正解
人によっては間違いかもしれません 絵画や写真を見て好き嫌いが分かれるのと同じです
今回筆などで色を入れた際によく思ったことです
上記の事を理解した上で手仕事に臨臨んだつもりでしたが、それ以上に革というものは個性的でした
それが何年やっても飽きない面白みなのですが・・
自分が服などを買うようになった年の時にはすでに「レディメイド」の物にいかに付加価値を付けていくかがあの手この手で試されているような時代でした
そういう付加価値の付け方の黎明期だった気がします
「限定」や「別注」などの言葉が多く語られ始めた時でした
計算された付加価値を魅力ととらえ皆と同じく散財した苦くて甘い思い出があります(笑)
強がりではなくこの時代の経験は大きな糧です
それがゆえ、作る側になった時に量産品でも商品に血の通った、そして神経の通った物作りを意識しました
量産と言っても多くは作りだせませんが、良ければ1本のなかにある自分の正解を感じていただけたらと思います
あと何年この仕事が出来て
あと何個作れるのだろう
時間も素材も有限できっと想像も有限だろう
身体もだいぶガタがきた
革に携わる人達からは 絶滅種と呼ばれて早数年
一つ一つ大切に作っていこうと思う
pphoto by geruga
photo by geruga
20年前かそれ以上
原宿のマーチンで働いてた
そこが多分最初の点で
そこから引かれた線の上に今がある
閉店するから見に行ってみた
このままその線の上を続けて歩きます ありがとう
instagramにも載せましたがGAVIALのTIGERBELTの製作風景です
レーザー加工の文様が平面的にならないよう染めとオイルワークなどで一つ一つを筆や刷毛であえて濃淡が出来るように滲ませていく作業です
自分が納得できるトラ柄になるように革の雰囲気を見ながら陰影をつけていきます
トラ柄を自分の解釈が出来るまでいろいろな画像を見ましたが、ヌメの革でこれを表現するのに正解はないのでどうとらえたかを表現するのみです
ヌメの部分
黄色の染料の濃淡
オイルによる滲み
これが重なり合って何通りもの表情を生むのですが、その仕上がりは1本ずつ表情が変わり実に面白い作業です
ぜひ手に取ってみていただきたいベルトです