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考えるという事

物作りには答えがありません
作成順序から素材の選定、仕立ての方法ですら本当の正解はありません
ましてや正しいと思うことですら万人に対し正解だという事もありません

それは、もしかすれば一生答えのない問いかけなのかもしれませんが、自分は時に深く考えます
時に立ち止り、頭を抱えることになろうとも考え無しよりは良いことなのだと思っています

頭で思考しきれぬ時は紙に書き、書き留めることすらままならない時には基本に立ち返り一から見直します

考える上での大前提は「より良くなるために考えている」ということを忘れぬことです
深く思考すればするほどにネガティヴな負の方向に持っていかれがちですが、この大前提のもと未熟でも一度その時の「答え」を見出します

その答えがたとえ間違っていようとも、また新たに考えればいいことですし、少しは前に進んだところで新たに問題と対峙できます

新しい試みや新たな動きが多い最近は考えなければいけないことだらけですが、その悩みの種が多ければ多いほどに、その種から多くのことが生まれてくれることを信じています

全てはより良い物作りのために

16年

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THUGLIMINALは16年目となりました
これもひとえに皆のおかげです

古臭い考え方の我が儘な物作りを支えてくださり本当にありがとうございます
これからも悩み考えながら曲がりながらでもこの先を歩いて行こうと思います

「その人の大事な物になれるような物作り」

その大前提をこれからも肝に銘じ歩んでまいります

写真

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人の目線で撮った写真は新鮮です
この構図の発想はなかったです

Dudeさんありがとうございます

また写真を綺麗に撮ることも重要ですが、ライヴを切り取ったような、生きた写真というのも温度がそのまま伝わってくれそうで好きです

ホームページの写真も新しい型も増えたことですし、差し替えるの良いかもしれません

意義の在り方

先日GERUGAの展示会を無事に終えました
今回作ったのは鋲ベルトではなく、特殊な染色方法で染め上げたプレーンベルトです

スタッズワークというものは装飾ですので目を惹いて当然です
それがベルトを位置づけし、デザインとなるため甲乙つけるのもこの部分であるのは必然です

スタッズワークに重きがないわけではありませんが、THUGLIMINALはそれ以前にまず「ベルト」としての革の仕立てにこそ物の価値の重要性があると考えています
買ってくれた方の大切な物になれるよう、まずは使い心地と丈夫さが両立しなければなりません
今までの試行錯誤や日々の技術への向上も全てはまず「ベルトとして良い仕立てとは何か」に一つの答えを見つけるべく行ってきたことです

今回はそこの部分を切り出しました

THUGLIMINALとしてのプレーンベルト
経年経過を楽しめる革
考慮の上に導き出した染色方法
愛着を持ってもらえるよう込めた手仕事
そしてこれがGERUGAらしくあること

一見プレーンなベルトですが、語ろうと思えば多くの時間がかかるほどにいろいろな事を込めたつもりです

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用途に沿うためのオーダーメイド

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多くの方は反時計回りでベルトを差し込むことと思います
ただ時にその反対からベルトを使用するという方もいらっしゃいます

その場合デザイン反転し、剣先の切り方も逆さとなります

量産ではなくオーダーメイドは、使う方の意に沿うように臨機応変に対応できるのが嬉しいですね
商品であるという事は自己満足ではなく、使い手が満足してくださることで成り立ちます

願わくば「大切な物」と思ってくだされば幸いです

仕事の価値

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昔は田畑を耕し作物を育て年貢や生きるための食糧を作り育てることを「生業」(なりわい)と言い
田畑を広げるために新しいところを開墾したり、より便利になるための道具作りなどを「仕事」と言ったようです

この意味での仕事に割く時間が減ってはいますが、きっとすごく大切な事なんだろうと思います

靴磨き

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日々酷使しているブーツを空いた時間を使ってメンテナンスしました
ブーツのメンテナンスはそれだけで一つの立派な仕事になるような奥の深い仕事です
最良の選択は餅は餅屋なのですが、出来る範囲でのことは自分でメンテしたいというのもあります

まず綺麗のブラッシングした後に汚れをふき取り、あらかた乾燥させてからオイルアップしていきます
一見写真ですと塗りすぎのように見えますが、良くオイルを吸う部位が見つかれば時間を置かずふき取ります

その後新聞紙や備長炭をブーツの中に入れて、風通しの良いところで少し寝かせています

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一生モノとは一生大事に面倒を見るという事
丈夫とか頑丈というのは、すべては手をかけてあげるその上に立つことだと思っています
大事にするという気持ちを忘れずにいたいものです

新しい試み

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見ればただのシンプルな物の中に、理由ある仕事が多く詰まっている
一つのもので語ろうと思えばずっと話していられるような

そんな物作りを望まれることは素直に嬉しく思います

思いある生きた物作り

物作りの工程の大半は手作業の工程ですがここに至るまでいろいろな人の手助けがあり成り立っていることを忘れてはなりません

独りよがりな物作りでも支えられ、助けられ,そうした人の善意で自分の仕事は成り立っています

より良い仕事で物の価値を高めることも、商品に対して責任を持つことも根底で自分を支えてくれる方々えの感謝の念があるからなんだと肝に銘じます

恩は恩で返し、義には義でお返しさせていただく 自分にとってこれは決して不自由な事ではなく、楽しく仕事が出来ている秘訣でもあるのです