ベルトを納品する箱です
ロゴマークをシルクスクリーンで手刷りします
表面がボコボコして手刷り特有の粗さがありますがそれはそれで良いです
最初は作ったものをむき出しで渡すのも不精すぎるなと思い、制作することになりましたが、今では大事な役割を果たしてくれています
作っているのは「stads belts」「鋲ベルト」
どちらでもいいのですが、少年期PUNKROCKに多大な影響を受けた事がルーツとしてあるのは事実です
ボロッボロの501
薄いコットンネルシャツ
REDWINGが買えないで妥協したチペワのエンジニア
冬はN-1のレプリカ
そしてチギレかけた鋲ベルト
今と大して変わりません いや、好きなものが昔と何ら変わりません
あのすぐにいいアジのところで壊れる鋲ベルトに不満が爆発し今に至ります
壊れない鋲ベルトを作るには経年劣化に耐えられるレザーと、それを仕立てる技術が必要でした
独学で2,3年悪戦苦闘して土台となるベルトを勉強しました
どれだけカッコいいと思えるSTADSの配列を思い付こうが、土台がしっかりとしていなければ少年期のあの鋲ベルトと同じです
人に聞かれたときに「STADSWORKは全体の2割程度の仕事量です」と答えます
すべては壊れない鋲ベルトが欲しかった少年期のほろ苦い思い出の産物です 何も変わりません
変わったのはチペワからREDWINGになった事ぐらいなものです
レザーの断面を処理することをコバ処理と言います
このコバがいかに綺麗に、そしてタフであることが製品のクオリティーを上げるための絶対条件です
言うなれば作業そのものの土台、基礎です
作っているのはスタッズベルトですが、いかに綺麗な素のベルト帯が作れるかが「8割」だと思っています
昔は技術も知識もない中で5段階くらいの処理方法だったものが、失敗や試行錯誤を加え、徐々に徐々に工程を見直し追加していきました
その分時間はかかりますが良い革はしっかり仕事に答えてくれるので、手間をかけた分それ相応の仕上がりになります
今は昔に比べると約3倍の工程量まで増やすことができました
そしてこの試行錯誤は一生続きます
答えがない分新しい答えを導き出せるさらに、アップデートできる やりがいのある仕事だと今改めて思いました