白い紙に色を出すのではなく、薄茶色の革に色を出すのは思い通りにいかないことがよくあります
さらに革は染料を吸うのでトーンの調整は難解です
染料をよく吸う部分もあれば、吸わない部分もあるわけで何度も色を見ながら乾燥させて調整します
革の個体差
繊維の眼の細かさの違い
染料別の浸透度の違い
さらには湿度など・・
本当に「染革」とはこれだけで一生勉強できる仕事のジャンルだと思います
悪魔的難解さゆえ
思い通りに行った時はそれは嬉しいものです
白い紙に色を出すのではなく、薄茶色の革に色を出すのは思い通りにいかないことがよくあります
さらに革は染料を吸うのでトーンの調整は難解です
染料をよく吸う部分もあれば、吸わない部分もあるわけで何度も色を見ながら乾燥させて調整します
革の個体差
繊維の眼の細かさの違い
染料別の浸透度の違い
さらには湿度など・・
本当に「染革」とはこれだけで一生勉強できる仕事のジャンルだと思います
悪魔的難解さゆえ
思い通りに行った時はそれは嬉しいものです
GERUGA WATER BELT SILVER
仕事の合間を見て、目黒の自然教育園へ
都会の中に手つかずの自然があるのだなと思いました
首都高の出口で帰り際気になっていた場所でした
根っからの都会人ではないので、こういう場所はリラックスできます
研ぎ澄まして刺そうとしているのであって、広くすくおうとしているわけではないんだと
作るとき、腰に巻きついた時に最大限パフォーマンスが発揮されることを重視しています
腰の曲線に巻きついた時に裏面(床面)が縮小し、表面(吟面)が拡張した際に革がバランスよく湾曲するように調整します
コバ剤(革の毛羽立ちを抑える薬剤)を厚塗りすれば見た目こそ綺麗にはなりますが、塗り固めては本来の革の伸縮を邪魔します
身につけた時の曲線を保つ以上には施さないことも重要です
使い込めば後に毛羽立つこともありますが、その際にメンテナンスすれば元のパフォーマンスが発揮できるような処理を心がけています
ブーツでいえば使い込んだソールを交換できるように最初から設計しているということと同じです
減りにくいソールを付けるのではなく、減っても交換して永く愛用する
そういうものを目指しています
インテリアショップや古物屋に足を運ぶと時に何に使うわけでもないものを不意に買うことがあります
といっても安価なもので、選ぶ基準もありません
単にアンテナに引っかかっただけのもの
直感で良いなと思っただけのものです
服も物も何もすべて口では説明のつかない頭のアンテナに引っかかったものを集めているだけです
脈略のない収集癖は単純に楽しいですね
自分の中での好きとは何か?
深く考えずこれからもいくのだと思います
思い描く完成図にたどり着くのはいつの世もトライアンドエラーの繰り返しです
失敗の中から次のヒントと発想を拾います
現時点での完成とか成功にたどり着いても必ずその先があります
1.2.3.4という段取りが1.2.4.3と変えるだけで大きく変化するときもあれば、これではダメだったという結論を導き出せた失敗を拾うこともまた多くあります
4が5.6を生み、また組み替えたり、時に新しい1を模索します
先人の方々から技法の助言をもらえるのは試行錯誤を繰り返し続けた先に無ければきちんと自分の技術として身には付かないものです
昔気質の職人さんの「見て盗め」は深く理解し自分の物にするには実は最短ルートなんだと今は素直に思えます
偉そうにこれを書いている自分の足元には今日も染めを失敗した残骸が・・
その上に「成功」と旗が立てばいいのですが・・
至極シンプルで主張がない分
恰好を邪魔しない引き立て役
そういうものもバランスを考えると必要なものです
過度でも過小でもないバランスをとれる装いこそ「洒落る」という事なんだと思います
鋲ベルトらしいSHINEと
GERUGAらしいカラーリング
黒や茶も良いけれど
「色」をまとう とは楽しいものだと再認識できる
良いベルトだと思います
新しく作りました ノベリティです