ネルシャツは夏以外年中着ています
いえ バイクに乗るときに羽織っているので一年中です
チェックというのは思えば非常に興味深く、好きなチェックをどう好きなのかを言葉で説明することが出来ません
好きな色が入っていればいいわけでもなく、チェックのパターンで判別もできません
それなのに好みのチェックにはほぼ一瞬で目にとまります
古着屋などで膨大な数のネルシャツがあっても選定には時間がかかりません
感覚だけで理屈なし
今だ増え続けるネルシャツを見て、いつかこの答えが出ればいいなぁと ふと思います
1から10まで一人で完結できるレザーの仕事は、言い訳の余地なく下手も上手いも努力もサボるも自在です
黙々とパッとは終わらない長時間作業の連続ですので、どうしても内に内に気持ちが入りやすく「商品」としてではなく「作品」を作るような心情になりがちです
仕事に納得がいくまで向き合うのは大事ですが、いつも思い返し正すのは商品の枠を出ないということです
自分が気に入るより大事なのは、気に入ってもらえるものを作ることです
技術の部分は最高傑作を作るべくの「作品」でもあくまで良し悪しはお客さんが判断する「商品」です
自己完結・自己評価は「作品」では1番ですが、「商品」ではそれは2番です
人に渡り、使いこまれアジが出て、その人の思い入れが入ってこそ自分の中では完成します
作品より商品のほうが難しいですがそれでこそですね
あまりない事なのですが、意識が新作の型起こしにむいています
自分は新しいものを生み出す作業は大げさに言えば天啓に近く、絞り出すものではありません
日々目にしたもの 書き留めたものやら写真を撮ったもの いろいろなミックスがあってはじめて引き出しから出して考察します
落書きのようなデッサン
パソコンでの型紙作り
レザーに配置してスタッズの配色を見る
全体像を見るためのサンプルつくり
だいたいですが4つの段階をクリアできて初めて「新作」なので、途中埋もれていったデザインも数あると思います
時には埋もれていったデザインも引き出しから出してこね直します
今回の新作に対しての何となくの自分のテーマは
「無骨」 「ふと見えた時の存在感」 「引き算の後に」
何のことかさっぱりでしょうが、今何となく目の前にある絵具にはそう書かれています(笑)