CHAIN
平置きにすると✕字の羅列に見えますが、着用すると鋲と鋲の隙間のひし形の空間が丸に見え、鎖のような連続した模様になるように考慮しました
鋲の配列でデザインを描くのではなく、空間と鋲の隙間がデザインを引き立てるようなイメージで仕上げました
全てのベルトにも言えることですが、着用し、服の裾からのぞいて見えた時にこそ狙った表現の本質が出るように作っています
サンブルはブラウンカラーのベルトですが、このデザインは違う色だとまた見え方が変わるような気がします
昨年の NEUTRAL × THUGLIMINAL joint exhibition にて新型を何本か作りました
今回から数回にわたり詳細を書き込みながらアップしていこうと思います
DROPS
円錐状の鋲だけで構成したモデルを久しぶりに作りたくなり作成しました
鋲の間隔を調整し、弓なりにレザーが曲がっていくのに負担にならないデザインにしてあります
サンプルは赤なので派手に見えるかもしれませんが、複雑ではない単調な配列は目に心地よくシンプルな作りです
使い込んで時が経っても飽きのこない愛用品になってくれれば幸いです
鋲を敷き詰めた重厚なイメージではなく、多少大胆にも見える鋲を打たない「隙間」を入れることによって革が引き立ち、動きを持たせています
あくまで個人的見解ですが、良いデザインとは高等な技術や複雑なパターンを見せつけることではありません
良いデザインは一言ではうまく伝えられませんが、「バランス」なのだと思います
仕立てや技術はその裏側でデザインを支える屋台骨でしかありません
まあ、だからこそ大切なんですが ――――――――――
今あるデザインもこう形を変えるとまた別物です
前にも書いたと思いますが、THUGLIMINALは持ち込みのデザインを制作することはしておりません
デザインも含めて気に入って買っていただきたいと思っています
ただやみくもに断るのではなく、型紙をおこし、納得すれば制作します
年に何個も新しいデザインは出来ませんが、スタッズの隙間や革が綺麗にしなるよう力の分散も計算して作っています
もはや我が儘にも聞こえるでしょうが、気に入ったデザインを楽しく製作できるかも自分にとっては大切な事です
Exif_JPEG_PICTURE
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EDGEのブラック仕様です
全体的にマットな風合いで落ち着いていますが、使い込むほどにレザーは光沢を増し、逆にスタッズは地金が見えて粗い表情を出していきます
言葉で書いても説明するのは困難ですが、黒で統一されたベルトのエイジングは秀逸です
スタッズの削れ方はバイクのマフラーなどに施す耐熱黒の塗装に近く「メッキがはがれる」といったような経年経過はたどりません
薄く地金がだんだんと見える感じです
使い込んだシワ
程よく沈むスタッズ
薄く見える地金の色
フルブラックにしかない楽しみ方かもしれません