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絶滅危惧種

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「良い革とはなんですか?」とよく聞かれます
作るものや、加工の仕方により答えは様々ですが、thugliminalは「しなる革」と答えます

ピットなめし・繊維の断裂の少なさ・化学薬品に頼らない「磨く仕立て」・目に沿った裁断
どれも専門用語の羅列で説明することになってしまうのでここでは説明しきれませんが全ては「しなる革」のためです

写真に載せたレザーは仕立て前ですが厚みが7mmほどあります
このまま使えるのですが、スタッズの爪の長さが足りないので4.3mmくらいまで薄くして使用しています

ピットなめしの極厚の皮革がどんどん世の中から消えている昨今、業界の方にはよく「絶滅危惧種」だと言われます
単純に作るのに時間がかかり、デリケートで非効率なこの革は商業的視点からは問題だらけです

流通量が少なく、確保することもこんな小さな会社では容易ではなくなってきました
それでも どうしてもこの革でなければならない理由が山ほどあります

もしご希望があれば通常は作りませんがこの厚みでベルトを作ります(スタッズワークは出来ません。プレーンベルトのナチュラルのみになります)
極厚でもきちんと「しなる革」の条件に沿っています

RUN

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自分の知る限り、こんなに速く走る人たちはいません
それはスーパースポーツに跨り、数百キロ出すとかそういう意味ではありません
原付で数十キロだしても速いと思うことがあるんだと思います

ほぼほぼ寝ずに参加しましたが、凛とした走る時間と、休憩中の軽快な会話の投げかけは絶妙なメリハリで━━━

いい気分転換とともに楽しい時間でした

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長梅雨

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良く降りますね
アトリエは都内の割に緑が多く、土が多いのか余計に肌寒く感じ、7月の上旬も終わる気候ではないようです

梅雨と言えば「湿気」

革は湿気を吸います
湿気を吸いすぎるとカビの原因になったり、変色したりしますが
逆に乾燥させすぎると劣化します

もとは皮で毛穴があり皮膚だったんだと再確認できます

乾燥剤や湿気取り、防カビシートに湿度計
対策こそぬかりの無いよう心がけますが

それ以前に思うようにバイクで出かけられない日々にストレスを感じますね

be inflexible

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狭く細いキャンバス
鋲ベルトの領域を壊さないこと
使いごこち
革のしなりの計算

ベルトなどを作成するにあたっていろいろな制約があります

その中でも自由に発送できる柔軟さを常に持ち合わせようと心掛けていますが
コラボレーションすると自分がいかにより固まった発想か気づきます

新しい発想と持ち合わせの経験をすり合わせていくことはなにより勉強になります

minor change

RI86

ホームページをもって数か月
もっとこうしたら便利だと多数の声もあり、少しですが、リニューアルしました

一つはメール部分ですがよりメッセージが送りやすいように変更しました
まだまだ狭い窓口に思えるでしょうが、今の身丈に合った手の届く範囲と考慮した結果です
時間がかかる場合もございますがきちんと返事を書いています

もう一つはカタログページの写真にベルトの幅を表記いたしました
デザインには適したベルト幅があります
たとえて言うならば「44mm」幅のデザインを「24mm」幅では表現ができない場合もあります
このデザインは何ミリ幅なのかを明確に致しました

少しずつですがより見やすい環境が整っていくようにしたいと思います

物の価値

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ハイブランドのように持つことにステータスがあるわけでもなく
ファストファッションのような安価で毎シーズンの最先端の流行が反映されているわけでもなく
プレミアが付き高値で売り飛ばせるわけでもなく
人に言っても「聞いたことないな」と言われ
ましてや革小物だから服に隠れて見えない始末で

今一度

今一度自問自答で問う「物の価値」

精一杯詰め込んだ自分なりの価値が、少しでもその人の価値になれるよう
日々積み上げていくだけです

商品か作品か

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1から10まで一人で完結できるレザーの仕事は、言い訳の余地なく下手も上手いも努力もサボるも自在です
黙々とパッとは終わらない長時間作業の連続ですので、どうしても内に内に気持ちが入りやすく「商品」としてではなく「作品」を作るような心情になりがちです

仕事に納得がいくまで向き合うのは大事ですが、いつも思い返し正すのは商品の枠を出ないということです
自分が気に入るより大事なのは、気に入ってもらえるものを作ることです

技術の部分は最高傑作を作るべくの「作品」でもあくまで良し悪しはお客さんが判断する「商品」です
自己完結・自己評価は「作品」では1番ですが、「商品」ではそれは2番です

人に渡り、使いこまれアジが出て、その人の思い入れが入ってこそ自分の中では完成します

作品より商品のほうが難しいですがそれでこそですね

GANZ

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世の中には興味深い仕事はたくさんありますが、その中でも一つの素材に特化して技や知識を積み上げている「職人」の仕事は一番興味があります

今日GANZさんから「お香立て」が届きました

自分にとっての「革」の部分が
ganzさんにとっての「鉄」だと思います

扱う素材は違えど、同じような苦悩や心境になることも多いはず
機会があればゆっくりお話しさせていただきたいです

すごく気にいっています 大事にします

http://www.618-ganz.com/

ST

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スタッズの配列は「模様」であることがTHUGLIMINALにとって重要です
頭の中でデザインを起こす時にこのルールがフィルターとなります

今までイメージの引き出しとしてよく活用するのが「バンダナ」の模様です

規則的な模様で主張が弱く、なじみ あくまで主役にはならず日常的な小物の範疇から出ない
どことなく自分の目指すベルトに近いもので好きなアイテムの一つです

STもバンダナからインスパイアされたモデルです
一つ一つのスタッズは山が低く、細かいため無骨さでは劣りますが
小さな鋲で形成するデザインは「模様」としての役目をきっちりと果していると思います